本『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字<上>』感想・メモ(1)

一昔流行した『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?身近な疑問から始める会計学』でお馴染みの山田真哉さんがその後書かれていた『食い逃げされてもバイトは雇うな 禁じられた数字<上>』を紹介。

食い逃げされてもバイトは雇うな?禁じられた数字〈上〉? さおだけ屋はなぜ潰れないのか? (光文社新書)

 

僕の本棚に眠っていたこの本は、記憶が正しければ大学生の頃に購入した気がする。懐かしいなーっと思って手に取ってみたら、当時ベストセラーと言われるだけあって面白い。昔流行った本を読んで、当時とは違った解釈ができていれば収穫。
 
本日は、
「数字は、99%の意識と1%の知識」
「数字がうまくなった瞬間」
「ルール① 数字には「順序がある」」
「『ゲド戦記』がすごい本当の理由」
「ルール② 数字は「単位で意味を固定する」」
「ルール③ 数字は「価値を表現できる」」
「ルール④ 数字は「変化しない」」
を読み進めました。
 
この本の素晴らしさは、タイトルがキャッチーなところからにじみ出ているよね。誰しも食い逃げされてたらバイトを雇う必要がある!って考えてしまうはず。けれども、数字をしっかり見て判断すると違う答えが見えてくるよねっていう本。言われてみれば確かにと、はじめにで心を掴まれた。
 
数字のルールって言われてみれば当たり前なんだけど、ほんとうに興味深い。順序性は、1の次は2、3という風に続くことを勝手に認識しているんです。例えで出てくるのが、Web2.0Web2.0という言葉には、以前は1.0があったということと、今後3.0、4.0とバージョンがアップするということを含んでいる。この言葉を選べるセンス欲しい。
 
数字は単位がなければ、ただの数字でしかない。1はただの1。でも、1gや1L、1万円、1年など数字の後ろに単位が付くことで数字に意味が生まれる。これも当たり前に考えていたけれど、おおーと感心したポイント。
 
漠然と「多くの人に人気です」と「9割の人に人気です」だったら、どっちが強く印象を受けるでしょうか?もちろん、後者ですよね。数字で表現されるとイメージが湧きやすくなるなと再確認。日常生活でも仕事でもうざがられない程度に、数字を多用して自分の血肉にする。
 
1万円が隣町では5000円の価値だったら困りますよね。数字が変化する世界だったらありえるんだなと妄想を膨らませた。そんな世界、信じられないよ。
 
久しぶりに読んでみて新書ならではの読みやすさがあって気持ちがいい。数字が苦手な人でもこの本なら拒否反応を起こさずに、楽しみながら読めるはず。まだまだ序盤だけど、すでにおすすめ。